当サイトをご覧いただきありがとうございます。パパママキャリア編集長のかっきーです。ITとビジネスの両分野に関する専門性を深めるために資格試験に挑戦しています。
今回は、 ITの世界で活躍の幅を広げたいと考えていらっしゃる方におすすめしたい資格 の、IoTシステム技術検定(中級)の難易度や勉強方法についてご紹介いたします。
記載の内容は、本記事を執筆している2022年5月時点の情報です。最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。
どのような知識が問われる試験なのかをまず知りたい方は、こちらのサンプル問題をご覧ください。
➡️IoTシステム技術検定試験対応 試験サンプル問題
https://www.mcpc-jp.org/license/sample/#tab02
目次
IoTシステム技術検定の概要
IoTシステム技術検定は、MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)が提供しているIoTエキスパートの検定試験で、基礎・中級・上級の3レベルが用意されています。
名称 | IoTシステム技術検定(中級) |
試験分類 | 民間資格 |
認定団体 | MCPC(モバイルコンピューティング推進コンソーシアム) |
受験資格 | とくになし |
出題形式 | マークシート |
試験日程 | 例年、年に2回(7月と12月) |
学習期間の目安 | 20時間〜 |
受験料 | 15,400円 |
参考URL | https://www.mcpc-jp.org/iotkentei/kentei_msg/#tab01 |
MCPCについて
実施団体のMCPC(Mobile Computing Promotion Consortium、モバイルコンピューティング推進コンソーシアム)は、モバイルを活用したDXの各産業分野への適用促進をはかるため、 通信キャリア、コンピュータハードメーカ・ソフトウェアメーカ、システムインテグレータ、教育機関等による組織として1997年6月末日に設立されました。
2030年代へ向け、各分野(生活・産業・医療・教育など)での効率的、効果的なモバイル/IoT/AIの利活用により、DXを推進し、社会発展に貢献することを目的とされているとのことです。
具体的な活動内容としては、モバイル/IoT/AIの技術の標準化、普及促進、人材育成等の活動が挙げられています。
今回ご紹介するIoTシステム技術検定の他にも、モバイルシステム技術検定やワイヤレスIoTプランナー検定など、通信の分野における幅広い検定試験を提供しています。
➡️検定一覧
https://www.mcpc-jp.org/license/#lisence_list
習得できるスキル
IoTシステム技術検定(中級)では、目的を「IoTシステム構築・活用に関する知識を中心に、その習熟度を検定することで、IoTシステム構築に関係する技術者の対応力向上」と定められています。
また、「適用可能な実務レベル」として以下のように設定されています。
IoTシステムを構成する基本技術習得
●IoTシステム構成と構築技術
●センサ/アクチュエータ技術と通信方式
●IoTデータ活用技術
●IoT情報セキュリティ対策技術
●IoTシステムのプロトタイピング技術
➡️検定の概要
https://www.mcpc-jp.org/iotkentei/kentei_msg/
出題範囲
試験の出題の配分は以下の通りとなっています。
出題カテゴリ | 出題比率 |
IoTシステム構成と構築技術 | 5〜15% |
センサ/アクチュエータ技術と通信方式 | 30〜35% |
IoTデータ活用技術 | 25〜30% |
IoT情報セキュリティ対策技術 | 20〜25% |
IoTシステムのプロトタイピング技術 | 5〜15% |
システム開発における上流工程から下流工程までしっかりとカバーできるような、IoTに関する幅広い知識が問われますね。
受験方法
公式サイトから申し込みを行い、決められた日程に決められた会場で受験します。
受験資格は特に設けられていないため、誰でも申し込むことができます。
今回ご紹介している中級より下に基礎レベルも存在していますが、基礎に合格していなくても、中級から受験することができます。
私自身も、基礎と中級のサンプル問題を見比べて検討した結果、基礎はスキップして中級から受験しました。
マークシートによる解答となりますが、合格基準が非公開とされていることから、どれだけ正解できれば合格になるかは不明となっています。
また、当日に配布される問題は回収されるため、持ち帰って読み直したり解答の確認をしたりすることはできないようになっています。
IoTシステム技術検定(中級)の難易度
公式サイトによると、受験対象者として以下のように表記されています。
- システムインテグレーションの基礎知識を有し、IoTシステムを構築・活用するため基本的かつ実践的な技術知識の習得を目指す方
- IT/ICT業界はもとより、環境エネルギー、運輸交通・自動車、社会インフラ公共設備、製造業、農業、流通業(小売り)、医療ヘルスケア、建設・保全(家屋、ビル)、自然環境(天気、防災等)、サービス業(メディア)などシステム構築に関係するすべての技術者
また、認定内容として「IoTシステム構築に取り組むための基本的かつ実践的な技術」と定められています。
このことから、基礎知識を持っていることは当然として、それを実務でも活かしてシステム構築を行えるようなスキルレベルが求められると言えます。
IPAが主催する情報処理技術者試験と比較すると、基本情報技術者試験が「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者」を対象者とし、応用情報技術者試験が「高度IT人材となるために必要な応用的知識・技能をもち、高度IT人材としての方向性を確立した者」を対象者としていることから、字面としては基本情報技術者試験に近いような印象を受けます。
➡️基本情報技術者試験(FE) ~ ITエンジニアの登竜門 ~
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
➡️応用情報技術者試験(AP) ~ ワンランク上のITエンジニア ~
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html
私の合格時点の状況
私がIoTシステム技術検定(中級)に合格した時点では
- IoTを業務で活用するための企画の実務経験が少し
- AIに関する基本的な知識が問われるG検定に合格済み
- 統計検定2級に合格済み
- 学習時間は20時間程度
のような状況でした。
実務経験が少しあったことから、関連用語の意味合いや使い方のイメージが沸きやすかったため、学習がスムーズに進んだと思われます。
また、AIや統計に関する基本的な知識を持っていたため、IoTを利用したデータの取得や、データ分析の分野に関する理解もしやすかったと考えられます。
勉強方法について
私がIoTシステム技術検定(中級)に一回で合格できた勉強方法についてご紹介いたします。
公式テキストを中心に
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IoTシステム技術検定では公式テキストが提供されているため、受験にあたってはこのテキストを中心に学習することになります。
過去問も非公開となっていることから、このテキストの内容をどれだけしっかりと理解できるかで合否が決まります。
私が受験したときには第2版でしたが、現在は第3版が出ていますので、これから受験される方は最新版の方が良さそうですね。
紙の書籍の他に、Kindle版も提供されていますので、好みや学習スタイルに応じて選択しましょう。
知らない単語を覚える
公式テキストは300ページ以上の結構分厚いものとなっていることから、掲載される用語の数も多く、聞いたことない、説明できない単語も多く含まれていると思われます。
理想としては、それらの単語を全て確認し、意味を説明できるくらいまで理解を深めるまで勉強することが望ましいでしょうが、多くの人にとってはやり切るのが難しいと思われます。
私自身も、単語一つ一つを完璧することは難しいと感じましたので、テキストの各章ごとのストーリーを把握することに努めました。
章のタイトルを見て、概ねどのようなことが書いてあるかを頭の中に思い描くことができれば、十分に合格点が取れるようになっていると思われます。
まとめ
以上が、IoTシステム技術検定(中級)の概要や難易度、勉強方法についてのまとめとなります。
これからますます普及していくと考えられるIoTの分野で基本的な知識を身につけていきたい方にはとてもおすすめです。
この試験の上位レベルとして上級も用意されていますので、合格後のステップアップとしてあわせて計画しておくと良いかもしれませんね。
また、もしも中級のサンプル問題や対象者像のレベルが高いと感じられた場合には、無理せず基礎から受験されると良いでしょう。



